指が曲がったまま?それって【ばね指】かも??
ここ最近、数名、このような症状でお困りの患者様がいらっしゃいました。
その方たちが共通してお話されていた症状が
・しばらく前から指が腫れていて、特に朝はこわばっている感じで動かしにくい。
・最初は違和感程度だったが、そのまま使い続けていたら動かすと痛むようになってきた。
・指が曲がったまま動かなくなる。
・指を伸ばそうとすると引っかかる感じがして痛みがある。
同じような症状に心当たりがある方は「ばね指」かもしれません。
手の指は、「屈筋腱(くっきんけん)」という骨についているスジが、「腱鞘(けんしょう)」というトンネルのような部分を往復するように動くことで、曲げたり伸ばしたりすることができます。
これが使い過ぎや女性のホルモンバランスなどが原因で、指の腱鞘に炎症が起きると、腱鞘が腫れてトンネルの通り道が狭くなってしまい、指を動かすときに擦れて痛みを感じるようになります。
そのまま使い続けてしまうと、次第に擦れた屈筋腱の方にも炎症が起きはじめ、肥大化し、腱鞘のトンネルを通るときに引っ掛かりやすくなります。
これにより、指の動きがしにくくなり、最終的に指が曲がったまま伸びない状態になってしまうのです。
腱が腱鞘に引っ掛かっている状態から、強い力で指を伸ばそうとした時に「カクンッ」と跳ねるように指が伸びる現象を「ばね現象」と言います。
こうならないために、使う頻度を制限できれば良いのですが、デスクワークや家事では使わないわけにはいかないと思います。
症状改善のためにはできる限り、負担は減らしていただきたいので、サポーターやテーピングで固定をしながら、気を付けて頂くようにお話はしますが、それができるなら、そこまで悪化しませんよね。
当院で、「ばね指」の患者様に行なっているのが、「超音波治療器」や「フロッシング」、「拡散衝撃波」と呼ばれるものです。
「超音波治療器」は細かい振動を患部に当てることで、組織を柔らかくしたり、血流を促す効果が期待でき、ほとんど刺激を感じないのでビリビリする電気治療が苦手な方にも使用することができます。
「フロッシング」は患部やその周りに専用のゴムバンドを巻いた状態で動かしてもらうことでストレッチをし、ゴムバンドを外した時に一気に血流が良くなることで組織の活性化が期待できます。
イチオシなのが、「拡散衝撃波」です。
患部を叩くように高速で衝撃を与えることで、硬く肥大してしまった組織に、あえて微細損傷を起こし、再生を促すというものです。
こちらはかなり痛みを伴いますので、治療には少し、いやっ、けっこう気合が必要です。多少、加減をすることもできますが、あまり弱くしてしまうと効果も薄れてしまうので、ある程度ガマンは必要です。良薬は口に苦しです。(笑)
優しい治療をお望み方は、超音波やフロッシングでじっくりと、早く改善させたい方は頑張って拡散衝撃波をといったところでしょうか(;・∀・)
「ばね指」でお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。